小耳症ってどんな病気?治療法はあるの?
(※以下、片耳の小耳症に情報が偏っているかもしれません!ご了承ください)
1. 小耳症ってどんな病気?
『小耳症』とは、簡単に言うと生まれつき耳の大きさが小さい(欠損している)状態のことです。
片耳だけ小耳症の方もいれば、両耳が小耳症の方、さらには小耳症に加えて
頬や下顎の骨にも合わせて異常形成が見られることもあります。
新生児の中で、小耳症を持って生まれる確率はおよそ1万人に1人。
両耳小耳症の場合は10万に1人の割合だそう。
(※ただ、これは病院や記事によって、割合がかなり異なる)
見た目が通常と異なるだけでなく、小耳症の耳では音が聞こえない「先天性外耳道閉鎖症」を伴う場合がほとんど。
鼓膜に音が到達するまでの道や耳の穴がなく、塞がれているので音が聞こえないという仕組みです。聴神経は普通の人と同じで正常に働く場合がほとんど。
医療の場面では耳の形成については形成外科、音の聞こえに関しては耳鼻咽喉科の担当領域になるので、手術をする年(小5くらい)までは毎年、年に1回大学病院に行き、1日の中で形成外科と耳鼻咽喉科をはしごする形で定期検診に通っていました。
2. 小耳症にはいくつかパターンがある
①片耳か両耳か
② 耳以外の部分で形成異常が顔面麻痺を伴うかどうか
③欠損の程度も人それそれ
①片耳だけが小耳症の場合は、時たま聞こえづらいときもありますが、もう片方の耳で日常生活はほぼカバーできます。
もし両耳が小耳症の場合は、補聴器をつけたり、外耳道形成手術を行ったりしないと、音が聞きづらく、それが原因で言語障害を伴うこともあります。
②これは両耳・片耳に関係なく、小耳症に人は生まれつき併せて現れることがあります。
③小耳症1つを取っても、人によって欠損の程度はさまざま。
形成外科の世界では大きく以下の4パターンに分けられるそう。
さすがに他の人の耳の写真は載せられないのですが・・・
小耳症で調べると様々な欠損状態の写真が出てくるので、
気になる人は見てみてくださいね。
ちなみに私の場合は手術前の写真は残っていないのですが、
手術前は耳たぶがかろうじて形としてある程度で
マスクやメガネはかけられないような状態でした。
3. 小耳症の治療法は?
治療の方針として、選択肢は主に4つ。
①何も治療はしない。
②耳の形成手術を受ける。
③耳の形成手術を受け、さらに外耳道を開ける。
④耳の形成をし、埋め込み式骨伝導補聴器をつける。
4つと言いましたが、ほとんどの方は②を選択されるだろうと思います。
というのも普通に考えて、耳が小さいまま放っておいて何1つ良いことはないから、というのがまず1つ目の理由。
マスクをするとき、メガネをかけるとき、、、
かけられる耳がなければ
苦労するタイミングは山ほどあるります。
現在のようなコロナ禍では、マスク着用が必須になっている生活ですので、
マスクがかけられないとなると日常生活かなり苦労しますよね。
また③も正直日本では現実的ではないです。
というのも現在の日本の医療技術をもってしても
外耳道形成手術は成功する確率は50%。
聴神経は脳にとても近いところにあるため、高度な医療技術を必要とするようで、
実際大学病院でも全くお勧めはされなかったです。
入院していた時に同室の小耳症の女の子が、耳の形成手術を私と同じように受けた後、
今度はアメリカに渡って外耳道の形成手術を受けると言ってましたが
その費用がこれまた半端ない。
とても一般家庭では現実的ではないし、片耳の小耳症なら
日常生活に大きく支障をきたすわけではない。
以上、小耳症がどんな病気かということ、小耳症で生まれると耳の形をつくる手術が必要になってくることなどお話ししました!
それじゃあまた!