きむきむブログ

片耳小耳症で生まれてこのかた25年。手術や普段の生活など小耳症についてゆるっと発信してきます。

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こんにちは!きむきむです。

今日は片耳小耳症で良かったな〜と思うこと、これはちょっといやかな〜と

思うことを聞こえ方以外のことでまとめてみました。

と言っても、挙げてみるとやっぱりあんまり良かったな〜と思うことは少ないな。

もし他に

 

【GOOD】

・聞こえる方を下にして寝たら、周りがざわざわしててもすごく静かに寝れる

 

片耳しか聞こえないと、周りとか少々うるさくても聞こえる方を下にしたら

静かになるから耳栓とかなくても眠れる。

 

ん〜、考えたけどこれくらいかな。

他にありますかね?

 

【BAD】

・ピアスやイヤリングがつけられない

 

小耳症で手術すると、耳たぶの部分にも肋骨からとってきた骨が入っているので

ピアスをつけようと思っても穴が開けられません。

どうしても開けようとすると、骨に穴をあけることになると思うので(^_^)

またイヤリングも手術した耳の方にはつけられないんですね。

耳たぶが通常の耳みたいに大きくないので、私の場合はイヤリングがひっかかるスペースがないんです。これ他の人はどうなんだろう?

手術した人で耳のアクセサリーつけれてる人いるのかな?

 

・何か当たったらめちゃくちゃ痛い

 

みなさん足のすねを角とかにぶつけたら痛いですよね。

これと同じで、手術した耳は見た目は通常に近くなってもほぼほぼ骨でできているので

骨が飛び出てるイメージ。

なので例えばドアに手術した耳をぶつけたりするとめちゃくちゃ痛い。

一番これまでに痛かったのは、水が入ってこないようパツパツに作られている

ウエットスーツを脱ぐ時。

スーツが手術した耳に引っかかって耳が取れるかと思ったぐらい痛かったし、

脱がすのを手伝ってくれたインストラクターに思わずキレてしまった(笑)

 

・髪をアップにした時に、手術した耳の後ろが少し違和感

 

これは自分で気づかなかったのですが・・・

手術した耳って後ろから見ると、結構「手術した」ってことがわかるんだな〜と。

入社してすぐくらいの時に、髪が長かったのでポニーテールにしてたのですが

自分では鏡で見ると前からしか見えないので、まぁまぁ通常の耳っぽく見えるんですね。

だけど、研修期間に同期の男の子から「きむきむって柔道か何かしてた?」って言われたんです。

「してないよ?」

レスリングとか?」

「してないけど(笑)(耳のことか・・・!)あぁ、手術したんだ」

こんな会話だったかな。

相手にも全く悪気はなかったから、全然そう言われてもいやな感じはしなかったけど、

後ろから見ると確かに、元の皮膚と頭からとってきた皮膚をつないだりしてるから、

ちょっとつぎはぎの感じが分かるんだろうな、というのがこの時はじめてわかった。

それ以来、髪を上げる時は少し気を遣うようになったな〜。

あんまりもう上げてない気がする。

 

少し女の人特有のBADではありましたが・・・

こんな感じで。また他にも出てきたら今後もアップしていきたいなと思います!

それじゃあまた!

 

 

小耳症(片耳聞こえない人)あるある②

こんにちは!きむきむです。

前回も片耳聞こえないあるある書きましたが、これがまだまだあるんですよねぇ〜

ということで、今回はシチュエーションごとに必ず起こる(自分からする)あるあるです↓

聴覚検査で

小学校とかで必ず年に1回しますよね、聴覚検査。

小さい頃は、言われるがままに「次、右に(機器を)当ててください」と言われたら、

その通り指示に従っていました。ですが、決まって毎回不思議そうな顔をして

「聞こえてない?もう1回流すので聞こえたらボタンを押してね」と言われるんです。

「いや、聞こえるわけないじゃん」って心の中では思ってるんですけど、

小さい頃は前後に同じように検査をする友達がずらっと並んでいるので

なかなか先生に言い出せなくて。

サラリーマンに笑顔で診断結果を話す医者

でも小学校4年生くらいからかな?

小学校がまた特殊なんだけど必ず二人ずつ横並びで検査を受けるので、

「もう1回検査するね」と先生から言われるのも、周りの子からしたら

「なんで?聞こえてないのかな?」と思われるんだろうなと思った時、

「思い切って先に言っちゃえ」ってなって。

次からは、検査をする前に「私、生まれつき右耳が全く聞こえないんです」と

伝えてから検査を受けることにしました。

私も、先生もお互いにその方が気持ちが楽かなって。

職場で

自己紹介にも書きましたが、今は教育関係の会社で5年ほど働いています。

人事異動でリーダーが変わったり、周りのメンバーも異動が割と頻繁にあるのですが、

新しい人と出会うたびに、私の方から先に

「私、生まれつき右耳聞こえないので、話かけるときは左から声をかけてもらえるとありがたいです」

と伝えるようにしています。

そこまでする必要があるのか?と思われる方もいるかもしれませんね。

例えば・・・職業柄、1日の中で電話をする機会が多く電話で左耳が塞がれている時があるのですが、そんな時にメンバーが片耳は空いていると思って話しかけてきたりするわけですね。

「ほんと、やめてくれよ・・・」って思うんですけど、相手は私が普通に聞こえてるもんだと思うからいくらでも話しかけてくる。

3.5mmイヤホン端子とスマホのイヤホンジャック

それとか、最近は仕事の効率を上げるために、スマホにマイク付きイヤホンを繋げて、

それも手術したとはいえ右耳にはイヤホンは入らないので、左耳だけイヤホンをさして電話をしている。

そうするとハンズフリーなので手を動かしながらで電話ができる。

ただそうすると、耳の事情を知らない人からすると

「きむきむは片方でしかイヤホンしてないから何か話かけても大丈夫だ」と思われて、

これまた右からどんどん話しかけられるんですよね。

でも左耳はイヤホン先の音を聞いていて、実質イヤホンから流れる音以外の、

外界で起こっている音はほぼ聞こえてないので、

話しかけられていることさえ、はじめは気づかなかったレベルなのだ。

そのときは完全に無視をしてしまっているのと同じ状態だったので、急いで弁解をした。

「ごめんなさい、何か私話しかけられてました!?生まれつき右耳が聞こえなくて・・・

でもなんか話しかけられてる!と思って・・・すみません、ほぼ内容聞こえてないです」と。

そうすると話しかけて来た人も

「あ、そうだったんだ!私こそごめんね、全然知らなくて話しかけまくってた!笑」

と言ってくれました。

 

またまた別のシチュエーションでは・・・聞こえない右側に来て上司が

何やら大事な話をしてきている。

「気安く触るな」と目で訴える立場の弱い派遣社員

話を遮って「す、すみません。私、右の耳が聞こえないので、立ち位置かえても良いですか?」と言わないといけない。

 

長くなったが、最近こんな場面がすごく増えてきた気がする。

コロナの影響でリモートワークをすることが増えたのだが、

イヤホンを使っての電話や会議がふえたことで、不便を感じることが増えて来たのかなと。

そんなこんなでやっぱり、早い段階で自分の耳が聞こえないことはオープンにしてしまった方が良いなと思ったのでした。

大人数が集まる場で

これは職場の座席だったり、会食の席次、電車の座る位置、

複数人の友達と歩いているようなときもそうだが、

すごく自分の立ち位置・座る位置は気になる。

位置によっては周りの話が全然聞こえないからだ。

本当は職場メンバーとの飲み会の時は、上司が上座というのは当たり前だが、

私は右が聞こえないという理由で席はいつも右端と決めている。

(もちろんメンバーには理由を伝えた上で)

電車でも右端、食事の場でも右端。

ニヤリと見つめ合う上司と部下

そうすれば左側にみんながいるのでストレスなく話を聞ける。

これが言い出せず、左端や真ん中に座ってしまうと

終始、右の聞こえにくい方の人の話は聞こえたり聞こえなかったりなので

顔色を見て今どんな類の話をしているのか、推測するクセがついてしまっている。

話しかけられて聞こえなくいて、何度か聞き返しても聞こえない時は

笑ってごまかしたり、顔色を伺う時もある。

そんなことはしたくないが、もう25年ずっとそれで生きてきた。

 

片耳が聞こえない人は結構共感できるところが多いんじゃないかなと思います。

それじゃあまた!

 

小耳症(片耳聞こえない人)あるある① 

こんにちは!きむきむです。

今日は小耳症特有というよりは、片耳が聞こえない人あるあるなのかなと思いますが、

日常生活で感じるあるあるを書いていこうと思います。

 

太陽光にかざした iPhone 12

1. 音がどこから鳴っているのかがわからない!

これは大人になって初めてわかったことなのですが、

片耳が聞こえないと全ての音が片側からしか入ってこないので、音がどこから鳴っているのかわからない、ということ。

両耳が聞こえる場合は、音の強さや鳴っている方向によって、左右の耳に入る音のわずかな

差から脳が音の聞こえてくる方向を認識するので、音が聞こえてくる方向がわかるみたいです。片耳が聞こえないとそういうわけにはいかない。

例えばiphoneを無くした時に「音鳴らして!」という場合ありますよね。

スマホを鳴らしてもそれが結局どこでなっているのかがわからないので

あまりヒントにならない。

あとは人から呼びかけられた時に、どこから呼ばれているのかがわからないので

よく「こっちこっち!笑」と言われます。

どこから音がなっているかはわからないのが当たり前と思っていたのですが、

普通の人がわかるんだ!と気付いた時は結構衝撃でした。

 

2. 雑音がたくさん聞こえるような場所で働くのは向いてない・・・

大学の時に、飲食店のバイトをしていましたが、

お客さんの話す音や調理の音などガヤガヤたくさんの音が流れる中で、

「水出して」とオーナーに言われても何を言われているのかわからないんです。

全ての音が同じ方向から入ってくるので、全ての音がごっちゃになってはいってきて

音を聞き分けられないんです。

「耳をそばだてる男性」の写真[モデル:大川竜弥]

お客さんがたくさん来て、忙しくなればなるほど指示が通らずなんども聞き返してしまうんです。もうちろんそうなるとイライラされますし、それがしんどくてそのバイトは3ヶ月で辞めてしまいました。

 

3. イヤホンは要設定!片方は音量ゼロ、全ての音がもう片方に流れるようにする

最近は音楽を聴く場合、ほとんどの場合はスマホにイヤホンを繋いで聞きますよね。

通常スマホから流れる音というのは、右と左で少しずつ流れる音が違うのはご存知でしたか?

あるパートは左からしか声が聞こえなくて、右は音の小さなメロディとリズムだけみたいな感じで流れる、これがステレオというもので臨場感や音の広がりを出すためにわざとそのように設計されているんですね。

ただやっぱりこれだと、片耳が聞こえない人にとっては通常のイヤホンの設定だとなんとなく音楽が物足りなく聞こえるんです。メロディが小さくリズムだけがシャカシャカなっているように聞こえる感じでしょうか。

なので左右それぞれに流れている音を片耳に集約して流れるモノラルの設定に変えるのです。

ちなみにiphoneでの設定の仕方は流れはこちらです↓

 

設定→アクセシビリティ→オーディオ・ビジュアル→バランス(右に振り切るか、左に振り切るか、設定前は真ん中)

IMG-3996.PNG

以上、小耳症というよりは片耳聞こえないあるあるでした〜!

手術後の経過

こんにちは!きむきむです。

 

患者を励ます理学療法師

前回は小耳症の耳の形成手術の内容について書きました。

今日はその後の治療の経過について書いていきます!

 

1. 手術日〜次の日

前回も触れましたが、手術時間は8時間で朝9時半ごろからスタートして、

終わった頃には夕方になっています。

手術の日は、全身麻酔の影響で術後ほとんど意識はありません。

私の場合は、もともと気管が弱いので、痰がたまりやく

術後たんを取ったのだけ覚えています。

 

その際に痰を吸われる感覚がしんどくて、目を一瞬冷まして親や先生に囲まれていたのを覚えていますが、覚えているのはその一瞬。

 

次に目が覚めたのは夜中です。

 

一晩ICUに入って、次の日の朝には普通の病室に移動します。

 

点滴はしたまま普通に自分で歩いて移動します。

とは言ってもお腹は切って骨を取ってますし、耳も手術しているので

頭はガンガンするし、お腹は少し力が入るだけでかなり痛い・・・

ベットからトイレや寝起きで起きるのが一番しんどかったなぁ。

できるだけお腹に力が入らないように、腕の力をいっぱいいっぱい使って起きてたっけ。

 

でもなんとか手術の次の日から歩行もトイレも可能

1〜2日くらいは頭もお腹の傷もかなり痛むので、親に話しかけられても意識は少し朦朧としている感じ。

 

全身麻酔の効きによっては、術後2日間ほどは起き上がる度に吐き気を催します。

1回目の手術の時は全く影響はなかったのですが、2回目の手術の時は麻酔の先生が1回目から変わったようで、2日間ほどそんな状態でした。

 

2. 〜退院まで 

傷を直そうとして熱が38度以上出て、その後も4日間くらいは37度台の熱が続きます。

点滴も確か1週間くらい続く。

 

 

点滴ポタポタ

 

1週間ほどたつと、まだ痛みはあるものの少し弱まって動きやすくなってくるので、気持ち的にも元気になってくる。退院までの残り3週間ほどは病院内の友達とUNOをしたり、おしゃべりをしたり、映画を見たり、本やマンガを読んだり。

 

3週間目くらいになると痛みもなくなってきて、ネットをはめられていた手術をしていない側の頭と髪は術後初めて看護師さんに洗ってもらえた。

 

あとは記憶がかなり曖昧だけど、抜糸をしたり、毎日消毒をしてもらったり(消毒が結構いたい・・・)、手術の3?4?日後くらいにはお腹に刺さっている血抜き用の管も抜いてもらった(これまたグロかった記憶・・・)

 

手術から約1ヶ月後、退院する頃には痛みはもうない状態で退院できます。

ただ手術した耳はまだ赤みがあるものの、月単位の長期的な期間でどんどん他の皮膚と同じような色になってくる。

 

3. 退院〜

退院してその後1年くらいは、入院中にはおそらく耳や頭が腫れていて出てこなかった手術糸が出てきたりする。

これは最初結構びっくりした・・・いや、抜糸しきれてないんかい!って思ったけど、

3〜4回くらいそんなことがあったので、そんなもんなのかなと。

 

あとは切除した肋軟骨の部分は、病院の先生からは「まだ体が成長過程なので切除しても再形成されます」と言われていたのですが、私の場合この骨が異常形成されてしまったみたいです。

それがたまたま分かったのは2年前くらい。

風邪をひいて咳が止まらなくなったので肺のレントゲンをとってもらったんですね。

そうすると先生が「白い影が見える」と言ってきたのでドキッとしたのですが、

その後CTをとると普通の人にはないはずのところに骨が形成されている、とのことでした。「何か思い当たることありますか?」と病院の先生に聞かれたので、「あぁ、それ(切除したこと)しかない」と思いました。特に日常生活支障はないので、現在もほっといてます。

 

そんなこんなな術後の経過でした!

 

それじゃあまた!

小耳症の治療について

こんにちは!きむきむです。

前回は、小耳症の病院はよく選んだ方が良いですってことと、

おすすめの病院を2つ紹介しました。

 

今回は具体的な小耳症の手術内容について書いていきます。

※少し生々しい表現があるかも、ですので苦手な方は読み飛ばしてくださいね。

 

手術とはいえ、耳が聞こえるようにする手術ではなく、

耳の形状を通常の耳と同じように作る手術になります。

前回紹介した病院の手術方はとても似ているので、

ここでは実際に私が受けた手術の内容を触れていきます。

 

手術を受けたのは小学校5年生の12月と、2回目は小学校6年生の月までは忘れましたがこちらも冬でした。

 

まず1回目の手術は、体の右側にある肋骨の一番下の肋軟骨を一部切除して、

耳の形に形成し、耳の部分にくっつけます。(小耳症が右側の場合)

 

なぜ小学校5年生くらいか手術の推奨年齢かと言うと、体が小さすぎると耳を形作れるだけの

骨が十分にとれない、逆に例えば大人になってしまうと骨が成長しきってしまって、

耳の形に形を変えることが難しくなってしまう、という理由から小学校5年生くらいの時期の手術を勧められるわけですね。

 

1回目の手術によって、切除した肋骨部分には5センチくらいの傷ができます。

そして術後の入院期間が約1ヶ月間。

また手術を受けるにあたって、手術する側の頭の髪の毛を剃らないといけませんでした。

(範囲は頭半分に近いくらい)

手術の際に細菌が入らないように、というのが理由でしたが、これがまた年頃の女子からすると、精神的にとっても辛い・・・。

この話はまたおいおい別の機会に書いていこうと思います。

 

そして2回目の手術は、1回目で形作った耳を立てる手術になります。

通常、人の耳ってぺったり頭にくっついているわけではなくて、

耳たぶの部分や上の部分が頭から離れていますよね。

そんなイメージで、肋軟骨で作った形自体はある耳を今度は立てていく手術です。

再度、肋軟骨を腹部からとってきて、耳を立てる際に必要な”支え”の部分を形作ります。

そして1回目で形作ったものと今回の”支え”の部分を組み合わせてきちんと立った耳を作り、

それだけだと骨むき出しの状態なので、頭の皮を一部とってきて耳の皮膚になってくれるよう

耳にかぶせてくっつけていきます。

 

写真がないとイメージしにくいですよね。病院のHPにはたくさんの症例の写真が載っているので、より詳しく知りたいという方は見てみてくださいね。

(ここに実際の写真を貼るには、グロすぎて忍びないので・・・)

 

この2回目の、頭の皮を取ってくるのが手術の難しい部分だと聞きました。

 

頭皮表面に近すぎる部分をとってきてしまうと、術後耳につけたはずの皮膚から髪が生えてくるようなので、少し深い部分から頭皮を持ってくるみたいです。

ちなみに2回目も同じように髪を事前に剃るのですが、2回目の方が頭皮とるので、

1回目よりも少し広い範囲を剃った覚えがあります。

 

術後、皮膚をとった頭部の部分はきちんと髪が生えてくるので安心してください。

ただおそらく縫った部分だと思うのですが、一部は今でも髪が生えてきません。

女の子の場合は髪で隠れるので日常生活支障が出ることはないですが、

男の子の場合は術後は傷跡が目立つかもしれませんね。

少し髪を長めにしておくのもありだと思います。

 

とこんな感じで、どちらも全身麻酔で8時間くらいの手術でした。

朝9時半ごろから手術室に入って、夜18時前くらいに終わるイメージだったと思います。

 

手術の中身に関してはこんな感じです!

また次回以降、術後の経過や小耳症の人(片耳が聞こえない人)あるあるなどを

書いていこうと思います。お楽しみに!

 

 

小耳症の病院選び

 

こんにちは!きむきむです。

今日は、小耳症の治療の中でも主に病院選びについて書いていきます。

病院選びは治療の上でとても大事で、その訳と具体的に病院を紹介していきます。

 

1. その辺の大学病院では治療できないのか?

そもそもタイトルを見て、「え、その辺の大学病院ではだめなの?」と驚かれた方もいるかもしれません。

 

ちなみに私も住んでいた隣の市にある岡山大学病院に

小学校3年生くらいまでかかっていました。

形成外科と内科両方の検査や診察で1日がかりになるので、学校は1日休んで病院に行っていました。

 

しかし、たまたま主治医の先生が東京の病院に移ることになり、

手術を岡大病院で受けることができなくなったので埼玉県にある病院を紹介してもらいました。

 

その病院は小耳症専門の永田小耳症形成外科クリニック、というところです。

世界の中でも先駆けて小耳症治療の第一人者として永田法という治療法をあみだし、

今も現役医師の永田先生が院長をされているクリニックです。

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結果を先に言うと、私はここで最終的に耳の形成手術を受けました。

 

2. 病院を選んだ理由

とはいえ当時住んでいたのは岡山県。埼玉県まで通院や入院のために学校を休んで

親と一緒に何度も訪れるのも一苦労です。

ですが、初めてクリニックで小耳症の治療の説明を受けた時に永田先生の画期的な治療法と圧倒的な事例の数に信頼が持てました。

また、全国の多数の病院でなされている小耳症の手術の失敗事例を見聞きし、その手術で失敗した耳の再形成手術もこの永田クリニックでは行っていると聞き、両親もこの病院以外での治療はないと思ったはずです。

 

(※ここでいう失敗とは、頭皮をかぶせて作った耳の皮膚から髪が生えてくるケースです。

そうなると耳から髪が生えてきている状態なので、作り直しが必要。)

 

私の家から一番近くにあった岡山県内の病院(岡大病院とは別)が行った失敗手術の写真もあり、両親がもし私をその病院につれていっていたら、と思うと今でもゾッとします。

3. 病院紹介

素人が理由を語るのは難しいですが、小耳症は形成外科の中でも最も難しい手術と言われています。どこの病院でも治療してもらえる、というわけではないので、

専門のところにお任せするのが一番経済的にも子供の精神的にも負担が少ないです。

 

ちなみに私が治療を受けたのはもう15年くらい前。

当時は小耳症の治療といえば永田小耳症形成外科クリニックしか聞かないくらいでした。

しかしこのブログを書くにあたっていろいろ調べたところ北海道・札幌のほうにも

札幌医科大学という有名そうな病院がありましたので、

そちらもリンクで紹介をしておきます↓

小耳症の治療事例が病院のHPに載っていて見ましたが、

術後の耳の状態や形が非常に綺麗に形成されていました。

 

◯永田小耳症形成外科クリニック/埼玉(実際に受けた病院)

小耳症の症例で見ると圧倒的な実績。小耳症専門の病院なので、手術を受ける推奨年齢の小5年生くらいの子達ばかりが大部屋で入院しているような感じ。入院生活は友達もできて案外楽しい。

【公式】永田小耳症形成外科クリニック|埼玉県戸田市の小耳症治療専門クリニック

 

札幌医科大学形成外科/北海道

札幌医科大学 形成外科 小耳症の治療

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こんな感じでYou Tubeやブログの発信もされているようです。

 

4. まとめ

今日は病院選びについて触れていきました。

たとえ通院がどんなに大変でも、病院は慎重に選んでいきましょう。

治療できる病院自体が少ないので、手術の推奨学齢が小5前後とはいえ、

年齢にかかわらず早めにまずは受診をされるのがおすすめです。

(手術の予約は数年先まで埋まっていくので)

 

それじゃあまた!

小耳症ってどんな病気?治療法はあるの?

 

(※以下、片耳の小耳症に情報が偏っているかもしれません!ご了承ください)

1. 小耳症ってどんな病気?

小耳症』とは、簡単に言うと生まれつき耳の大きさが小さい(欠損している)状態のことです。

片耳だけ小耳症の方もいれば、両耳が小耳症の方、さらには小耳症に加えて

頬や下顎の骨にも合わせて異常形成が見られることもあります。

 

新生児の中で、小耳症を持って生まれる確率はおよそ1万人に1人。

両耳小耳症の場合は10万に1人の割合だそう。

(※ただ、これは病院や記事によって、割合がかなり異なる)

 

見た目が通常と異なるだけでなく、小耳症の耳では音が聞こえない「先天性外耳道閉鎖症」を伴う場合がほとんど。

鼓膜に音が到達するまでの道や耳の穴がなく、塞がれているので音が聞こえないという仕組みです。聴神経は普通の人と同じで正常に働く場合がほとんど。

 

医療の場面では耳の形成については形成外科、音の聞こえに関しては耳鼻咽喉科の担当領域になるので、手術をする年(小5くらい)までは毎年、年に1回大学病院に行き、1日の中で形成外科と耳鼻咽喉科をはしごする形で定期検診に通っていました。

 

2. 小耳症にはいくつかパターンがある

①片耳か両耳か

② 耳以外の部分で形成異常が顔面麻痺を伴うかどうか

③欠損の程度も人それそれ

 

①片耳だけが小耳症の場合は、時たま聞こえづらいときもありますが、もう片方の耳で日常生活はほぼカバーできます。

もし両耳が小耳症の場合は、補聴器をつけたり、外耳道形成手術を行ったりしないと、音が聞きづらく、それが原因で言語障害を伴うこともあります。

 

②これは両耳・片耳に関係なく、小耳症に人は生まれつき併せて現れることがあります。

 

小耳症1つを取っても、人によって欠損の程度はさまざま。

形成外科の世界では大きく以下の4パターンに分けられるそう。

さすがに他の人の耳の写真は載せられないのですが・・・

小耳症で調べると様々な欠損状態の写真が出てくるので、

気になる人は見てみてくださいね。

ちなみに私の場合は手術前の写真は残っていないのですが、

手術前は耳たぶがかろうじて形としてある程度で

マスクやメガネはかけられないような状態でした。

3. 小耳症の治療法は?

治療の方針として、選択肢は主に4つ。

 

①何も治療はしない。

②耳の形成手術を受ける。

③耳の形成手術を受け、さらに外耳道を開ける。

④耳の形成をし、埋め込み式骨伝導補聴器をつける。

 

4つと言いましたが、ほとんどの方は②を選択されるだろうと思います。

というのも普通に考えて、耳が小さいまま放っておいて何1つ良いことはないから、というのがまず1つ目の理由。

マスクをするとき、メガネをかけるとき、、、

かけられる耳がなければ

苦労するタイミングは山ほどあるります。

現在のようなコロナ禍では、マスク着用が必須になっている生活ですので、

マスクがかけられないとなると日常生活かなり苦労しますよね。

 

また③も正直日本では現実的ではないです。

というのも現在の日本の医療技術をもってしても

外耳道形成手術は成功する確率は50%。

聴神経は脳にとても近いところにあるため、高度な医療技術を必要とするようで、

実際大学病院でも全くお勧めはされなかったです。

入院していた時に同室の小耳症の女の子が、耳の形成手術を私と同じように受けた後、

今度はアメリカに渡って外耳道の形成手術を受けると言ってましたが

その費用がこれまた半端ない。

とても一般家庭では現実的ではないし、片耳の小耳症なら

日常生活に大きく支障をきたすわけではない。

 

以上、小耳症がどんな病気かということ、小耳症で生まれると耳の形をつくる手術が必要になってくることなどお話ししました!

 

それじゃあまた!